音楽とわたし

私が音楽と出会ったのは3歳の時、物心ついて間もなく、テレビから流れる演歌を口ずさんで家族の前でアイドル気分に。その頃から常に音楽が隣に、私の日常の一部になっていました。

19歳の時、自分から進んで何かをやることもなかった私が、唯一自分で決めて進んだ道が音楽の道でした。何をやっても長く続かない私が、常に興味を持ち続けているのも音楽だけでした。 私にとって”音楽”そして”歌”は、いつの間にか必要不可欠なものとなっていました。

歌の世界に踏み込んだ時、人前で歌うことがこんなにも緊張すること、人に認められることがこんなにも難しいこと、歌うことが嫌だと思う瞬間、 アーティストを目指すということはいいことばかりではないと思い知らされることがたくさんありました。何度オーディションを受けても納得のいくパフォーマンスもできず、 思い描いている理想とは全く違うものでした。それでも、また歌いたいと思う自分の気持ちに素直に、そして、本当に音楽が好きだということを自ら再確認する度に、 歌うことをやめなくてよかった、と心から思います。 そして、今回の機会をいただき、音楽に対する集大成、最後のチャンスだと思って取り組もう、歌の魅力をどこまで自分が引き出せるか挑戦しようと思いました。

今までの人生で、楽しいとき、嬉しいとき、悲しいとき、辛いとき、たくさんの時を共にした歌に、たくさん助けてくれた歌に、恩返しをしたい。 一人でも多くの人に、自分が味わった歌の魅力を伝えたい。

一緒に笑って、泣いて私を支えてくれる周りの人達にも、感謝や感動を歌で伝えたい。

私の歌を一人でも聞いてくれる人がいる限り、歌い続けたいと思います。

音楽という場所が、私にとっても、皆にとっても、心地よく何よりも安らげる場所でありますように。